2008年9月27日九重山

9月26日
小倉で文化庁公演を終え豊後中村に移動。
駅から九重山方面へのバスは1日数本。
仕方がないのでタクシーに乗り、九重観光ホテルへ。
サービスのすばらしいホテルだ。
社長がクラシック好きとのことでお話させていただいた。
3ヶ月に一度コンサートを開いているとのこと。
夕食は豪華ですばらしかった。
夕食後は露天風呂でゆったりくつろぐ。

9月27日
何とホテルの方が牧ノ戸峠登山口まで送ってくださるとのこと。
しかも帰りも「電話してくださればお迎えに参ります。」
ここまでサービスのいいホテルは初めてだ。

8時過ぎに牧ノ戸登山口でT氏夫妻と待ち合わせ。

少し登った展望台から撮影。
朝靄がまだ残る三俣山が側面から朝日を浴び、その山容は何とも美しい。



振り返ると牧ノ戸峠登山口が小さく見える。
その向こうは左に風力発電の巨大な羽、その右に地熱発電所から大量に出ている水蒸気、その右に黒岩山(1502m)が見える。
ちなみに牧ノ戸峠は標高1330m。
最も標高の高い登山口で、楽に山頂に達することができる。



25分で沓掛山山頂に到着。



登山道の先に星生山、その左は三俣山。



途中出会ったおじさんに星生山が面白いよという話を聞き、寄り道することにした。
左の瘤のような岩の塊を経由し、中央がその山頂だ。



瘤からの眺め。
右奥に見えるピークが今日の目的地久住山、中央のぎざぎざの先を一旦降りて再び登る。
下に西千里ヶ浜の池が見える。
土曜日ということで登山者は多い。
多くは右に見える平坦な道で久住山を目指すが、この星生山を経由する人も多い。
人が多い割には草に覆われ道が見えない。
岩場も結構ハードだ。
T夫人の苦難が始まる。









星生山から見た三俣山。
手前に見えるのは硫黄山から出る噴煙。
ガスが滞留すると危険なためこの一帯は通行禁止となっている。
三俣山の左に、特徴的な二つのピークを持つ由布岳が見える。




星生山(標高1762m)からの展望。
右は久住山、左は天狗ヶ城と九州最高地点である中岳(標高1791m)。
山の北側に九重町(ここのえまち)、南に久住町があり、どちらの漢字にするか揉めた結果、山域全体を九重山、いちばん南のピークを久住山と呼ぶようになったそうな。
ちなみに阿蘇を含めたこの一帯は間を取って「阿蘇くじゅう国立公園」という名前になっている。
「くじゅう」は元々古代朝鮮語で聖なる土地という意味らしい。
日本の地名は音が先で、漢字は後から当て字としてつけられた場合が多い。




久住山への登山道の向こうに阿蘇山が見える。




星生山をしばらく下ってから振り返る。
岩場を下り振り返るとT夫人が四苦八苦していたが、優しいご主人の補助で時間はかかったが無事通過。



ぎざぎざよりも右側の道を行く。









久住山山頂から南には絶景が広がっていた。
左に祖母山、右は阿蘇山。





祖母山の雄大な眺めを堪能。



久住山手前でT夫人がダウン。
ご主人が「先に行っていいよ。」というので先に登って山頂で待っていたのだが、いつまで経っても来ない。
20分以上待っていただろうか。
ひょっとして途中で断念して私が下山するのを待っているのかも知れないと思い下り始めたらようやく到着。
初級者向きの山なので大丈夫だと思ったのだが、日頃運動していないときついのかも知れない。
この山はそれほど山に慣れていない初心者風の人が8割ぐらいだったが(装備などで分かる)、若い人は特に苦もなく登っていた。


阿蘇山の眺め。
左のぎざぎざは根子岳、中央が高岳、中岳、その右に噴煙が見える。




久住山を下り、阿蘇山を再び眺める。
逆光にきらめくススキが美しい。




少し登れば、その先には平坦な道が続く。




小さなピークを登り、久住山を振り返り眺める。




何とも快適な広く平坦な道。
この道ならあっという間だ。
振り返り久住山を眺める。
左には先ほど通った星生山からの尾根道が見える。



1700m台と標高が低いのにも関わらず、木がなくすばらしい展望が広がる。
これは火山であるためまだ木が進出できていないためだろう。
私は展望を楽しみ写真を撮るために山に登っているので、今回はいい登山となった。
特に久住山から南に広がる祖母山、阿蘇山の眺めは格別で、いつまでも見飽きることがなかった。
次回は長者原から三俣山を経由してみたい。


夕日に染まる豊後中村駅。
本当に何にもない。
コンビニもないし、駅ではカードが使えない。
何とものどかな駅である。