2008年10月4日祖母山

阿蘇駅6時47分発の列車で豊後竹田駅へ。
阿蘇一帯は雲海に包まれてきた。

なぜか宮地駅で十数分停車。
1両編成のディーゼル車、もちろん単線。


しばらくは阿蘇五岳の眺めを楽しむ。
やがてあたりは徐々に森深くなる。
外輪山に向けて延々と高度を上げ、いくつかのトンネルを抜けると今度は延々と高度を下げる。
下っている間しばらくエンジン音が聞こえない時間があった。

7時51分豊後竹田駅に到着。
駅前のバス停で時刻表を見ると、何と神原(こうばる)行きのバスは月水金のみ運転。
火木土じゃなかったの?
せっかくインターネットで調べて来たのに。
しかも1日2便。
仕方がないのでタクシーに乗る。
神原の登山口までと言うと、一の滝の駐車場まで行ってくれた。
バス停から徒歩登り40分、下り30分のところである。
往復1時間10分の時間を節約することができた。

森深い山である。
途中で美しい滝に出会う。


五合目小屋までは30分。
無人の小屋で、ここに泊まるのは怖そうだ。

一の滝を8時半に出発。
五合目小屋に到着したのが9時。
山頂は11時15分。
所要時間2時間45分。
地図に書かれているタイムよりは大分速い。
帰りは山頂を12時15分に出発し、一の滝の駐車場に着いたのが14時20分。
所要時間2時間5分。
往復4時間50分。

一の滝は標高620m。
神原バス停の標高が390m。
山頂は標高1756m。
一の滝との標高差は1136m。
急な坂道を延々と登る。

この山で最も厄介なのは、粘土質で極めて滑りやすい土である。
ここ数日平地では雨は降っていないはずだが、この山には降ったようだ。
地面が濡れている。
しかも急斜面が多い。
ここは滑りそうだと気をつけていてもそれでも滑る。
特に下りが危険だ。
急斜面が多く、時折胸まで足を上げないと登れないような段差がある。
木の根を滑り止めにするのだが、その木の根が時折つるっと滑る。
下りで何度か滑りそうになった。
結局一度だけ転んだが、それは川を渡る時のことだった。
最も滑りにくいはずの岩が濡れていてすべったのだ。
手をついたので怪我はなかったが、もし手袋をしていなければ擦りむいていたことだろう。
やはり登山では暑くても手袋はするべきだ。

展望はほとんどない。
ようやく国観峠に着く。
祖母山山頂を望む。



再び厄介な滑りやすい急斜面を登り、山頂に到着。
登っている間はかなりきついが、時間はそう長くない。

残念ながら山頂は曇っていてあまり展望はない。




紅葉が始まった山々を眺め、山上を通り過ぎる雲を眺めてゆったりと過す。




国観峠は秋の色であった。



五合目小屋から先ほどのタクシー会社に電話し、再びタクシーで豊後竹田駅へ。
3時前に着いたのだが、次の列車は3時59分発。
山頂でおにぎりを4個食べたが全然足りない。
駅の隣の店でカレーを食べる。

豊後竹田駅。




夕日を浴びる阿蘇駅。
なぜローマ字なのかと思ったら、この駅は外国人観光客が非常に多い。



1000mを超える高度差、滑りやすい土、急斜面。
初心者や体を鍛えていない人は止めておいた方がいい。
山頂からの展望があまりなかったのは残念だった。
眺めがよければ印象は大分違っただろうが、基本的には山頂ぐらいしか展望がなく、山に慣れた人が深い森を楽しむ山である。