2009年4月フィレンツェ

フィレンツェ近郊にあるホテルから14kmバスに乗り、朝一番にミケランジェロ広場に到着。
ミケランジェロ広場は中心部からやや離れた丘の上にあり、フィレンツェの展望台として名高い。
今回の旅で最も感動的な眺めだった。
やや右にドゥオーモ、真ん中にヴェッキオ宮、左にヴェッキオ橋が見える。
ヴェッキオとは古いという意味。



中心部を望遠で撮影。
右にドゥオーモ、左にヴェッキオ宮が見える。
街の色合いがすばらしい。
おもちゃ箱をひっくり返したような日本とは対照的だ。




アルノ川とヴェッキオ橋、右にヴェッキオ宮。




広場の名前の由来となったダビデ像のコピー。




再びバスに乗り移動。
少し歩いて、ツアー客の義務でサンタ・クローチェ教会隣の免税店に立ち寄る。
フィレンツェは革製品が有名だそうで、皮に金の刻印を手作業でしていた。
赤い皮に金箔の刻印、華やかなゴミ箱が15ユーロと安かったのでお土産に買った。

徒歩でヴェッキオ宮に移動。
石畳は凸凹でしかもつるつると滑りやすく歩きにくい。

正面からヴェッキオ宮を見上げる。




ヴェッキオ宮の隣、シニョーリア広場にある「ネプチューンの噴水」。




ヴェッキオ宮の前に、いくつもの見事な彫刻が並ぶ。
屋根付きとはいえ、こんな貴重なものを屋外に並べて大丈夫?












彫刻は絵画と違い、見る方向によって表情を変えるのが楽しい。

ウフィッツィ美術館に入る。
かなりの行列。
個人だと一体どこに並べばいいのか戸惑うだろう。
それに並ぶ前にチケットを購入しなければならない。

フィレンツェのガイドも日本人女性。
日本人から見ると笑わない顔が怖いが、悪い人ではない。
ご主人がフィレンツェでレストランをやっているとのことで、希望する方はレストランにご案内すると営業していた。

美術館内は撮影禁止。
ガイドによる詳しい解説はかなり有益だ。
ガイドブックに載っていないようなことを、分かりやすく話してくれる。
ただし、人によっては事実と異なることを言う場合もあるようで、鵜呑みは危険だ。

ミケランジェロ作「聖家族」はミケランジェロ唯一の油絵で、彫刻的で立体的な印象を受ける。
写真ではそれほど思わなかったのだが、フィリッポ・リッピ作「聖母子と二人の天使」には感動した。
表情が何とも言えず魅惑的だ。
レースの透ける様子も見事。
ティツィアーノ作「ウルビーノのヴィーナス」は有名な作品。
ガイドの解説が面白い。
何とモデルの女性は10代前半だそうな。
本当かな?
それと、確かに左から見ると太って足が短く見える。
ボッティチェッリ作「ヴィーナスの誕生」と「春」も有名な作品である。
伏し目がちな表情が印象的だった。
レオナルド・ダ・ヴィンチ作「マギの礼拝」は彼特有の未完の絵。
数多くの絵画を見てきたが、心の奥底を揺さぶられるような絵を描くのはダ・ヴィンチぐらいしか思い当たらない。

美術館から唯一撮影を許されているのが外の景色。
美術館から見たヴェッキオ橋の光景。




左に洗礼堂、中央にドゥオーモ、右にジョットの鐘楼。
ドゥオーモの色合いの美しさ、彫刻の細密さが見事だ。




正面からドゥオーモを見上げる。




ジョットの鐘楼もまた見事。
この鐘楼には上ることができる。




ドゥオーモ側面からクーポラを見上げる。




クーポラを望遠で撮影。
上部に小さく人が見える。
今からここに上る。




ドゥオーモ内部からクーポラに描かれた巨大なフレスコ画を見上げる。
実際に行くと、一人の人物が数メートルある。
天国と地獄を描いていて、下の地獄絵図が恐ろしい。




クーポラに上る途中で、先ほど見上げていた下側を撮影。




クーポラの天井画。
天国の部分のみで、巨大すぎて地獄絵図は入っていない。




体重の重い西洋人がハアハアと苦しそうにしているが、登山に比べれば登ったうちにも入らない。

頂上からの眺めはまさに絶景!
何とも美しい街並みだ。




ヴェッキオ宮方面。




先ほど立ち寄ったサンタ・クローチェ教会を望遠で撮影。
これもまた美しい教会だ。




午後は自由行動。
昼食は路地を入ったところのレストランに適当に入ったが美味しかった。
ピザは生地が厚く、外側は硬く、ローマとは随分違う。
ドゥオーモ近くで食べたジェラートも美味しかった。
イタリアは適当に店に入っても美味しい。
ハワイではどこに入ってもまずかった。
この差は大きい。

ヴェッキオ橋は貴金属店などが並び、大勢の観光客で活気に溢れていた。




ヴェッキオ橋からのアルノ川の眺め。




これもヴェッキオ橋。
古い街並みが印象的だ。




再びヴェッキオ橋。




ピッティ宮に行き、パラティーナ美術館に入る。
美術館は基本的に撮影禁止のところが多い。
広大な宮殿である。
目当てはラファエッロの作品。
「ヴェールの女」、「大公の聖母」、「小椅子の聖母」、どれも見事で表情がすばらしい。
写真では分からない細やかな表現を堪能した。

その後は街を散策。
サンタ・マリア・ノヴェッラ教会、手前にサンタ・マリア・ノヴェッラ広場とそこに立つオベリスク。




ぎょっとするほど無骨なサン・ロレンツォ教会。
内部はきれいなようだ。
付近はテントが張られ、土産物屋などが並ぶ。



カフェでジェラートを食べて休憩。
座って食べると結構高くなる。
外で食べていたら、突然雨が降ってきた。
イタリアの天気予報は当てにならない。
天気自体が変わりやすい。
晴れたり曇ったり雨が降ったりと、一日に全ての天気があると予報のしようがない。

レプッブリカ広場にあるジッリという老舗カフェで夕食。
ここで食べたラザニアが今回の旅で最高の食事だった。
肉もたっぷりだが、一緒に入っている豆がまたいい。
全体としてのバランスも完璧。
一緒に頼んだワインも美味しかった。
値段はそれなりに高い。

ドゥオーモ前で8時に待ち合わせ、バスでホテルに帰る。

続く