2009年10月雲取山1


東久留米駅7時51分発の電車で所沢へ。
ホームで特急券を購入し、特急ちちぶ5号に乗車。
平日逆方面で車内はがらがら、定年退職者らしきゴルフバッグを持った爺さん4人組が騒いでいた。
8時58分西武秩父着。

西武秩父駅から武甲山(標高1304m)を仰ぎ見る。




9時10分発三峯神社行きのバスに乗る。
もう少し早く出発したいのだが、このバスしかないので仕方がない。
バスからの山と谷、そこを流れる荒川源流、そして谷を埋め尽くす紅葉がすばらしい。
できればバスを降りて写真を撮りたいところだ。
秩父湖を過ぎてから、バスは山の斜面を標高1040mまで上っていく。
三峰神社10時25分到着。

紅葉や和名倉山(標高2036m、日本二百名山)の眺めが素晴らしい。




三峰から雲取山へのルートは感動的だった。
西に見える和名倉山などの眺めが素晴らしい。
和名倉山はいつか登ってみたいと思わせる山だ。
天気もよく、紅葉がまさに見ごろ。
紅葉に限らないが、景色は逆光や斜光が美しい。
紅葉した葉は、光が向こう側から当たり透き通ってキラキラと輝くのがいい。
今回はずっと南に移動するので、ずっと逆光や斜光に輝く紅葉を見ながらの理想的な眺めだった。
霧藻ガ峰、前白岩山、白岩山などいくつものピーク、アップダウンのある変化に富んだコースである。


紅葉やススキの向こうに、これから縦走する山々が連なる。













鳥居を通って雲取山へと向かう。
鳥居の先に登山届を出すところがある。





20分ほど歩くと左側に再び鳥居がある。
この先に妙法ヶ岳(標高1329m)、三峰奥宮があるが、今回は直進する。




木漏れ日が心地よい。
幻想的な深い森を進む。





いたるところで紅葉が最盛期だ。
光を浴びて輝く紅葉が美しい。






紅葉の向こうに、バスで上ってきた道が見える。






鳥居から25分ほどで再び妙法ヶ岳への分岐点、そこから50分ほど歩くと地蔵峠に着く。





これまでに越えてきたいくつものピークを振り返る。
アップダウンの多いコースだが、スタート地点の標高が1040m、雲取山の山頂は2017m、鴨沢の標高は540m、ということでむしろ鴨沢からよりは楽だと思う。
何より紅葉や展望がすばらしい。
このコースはぜひ皆さんにお勧めしたい。
ただ、途中相当急な登り坂があることは伝えておく必要がある。






和名倉山は本当に美しい山だ。
途中何度も眺めを楽しんだ。





霧藻ヶ峰(標高1523m)に到着。





霧藻ヶ峰の休憩所と紅葉。






しばらく景色を楽しんで、さて出発。





15分ほど下り、お清平という鞍部に出る。






鹿に遭遇。
警戒して固まっていた。





急な坂を登り、前白岩山(標高1776m)に到着。











白岩小屋横の展望台からの眺め。





白岩小屋。
30人宿泊できるそうだ。
本当にやってるの?






こちらも白岩小屋横の展望台からの和名倉山の眺め。






白岩山(標高1921m)。






芋ノ木ドッケ。
標高1946m、東京で2番目に高い山(1番は雲取山)なのだが、展望がないのであまり知られていない。
そうか、本当は巻き道を行くはずだったのか。
なぜか山頂経由になってしまった。
時間が遅くなったのはそれが原因か。
ドッケは鋭峰という意味で、とげなどと同じ語源という説がある。


















廃墟となった雲取ヒュッテの向こうに、越えてきたいくつものピークが見える。






雲取山荘に到着。
新しく立派な建物だ。





夕方、雲が上がってきた。






景色が夕日に赤く染まる。



<雲取山荘>
ここを山小屋初体験にすべきではない。
山小屋はこんなものだと思われては困る。
新しいしっかりとした作りのログハウス。
部屋には暖房がついている。
練炭という話だ。
暖かく寝られる山小屋ってあるんだ!と思った。
地上と同じような水洗トイレは驚きだ。
この小屋のご主人は有名な方で、本が何冊も出版されている。
ヘリコプターを1度呼ぶと1000万円、赤字経営って本当?

<消灯時間など>
夕食は6時、消灯は8時半、朝食は6時だそうだ。
朝食は5時かと思っていたのだが、6時だと10時32分のバスがやや厳しいか。
日の出は5時51分。

<相部屋>
相部屋になった方は50歳の男性で、ビールを奢ってもらい、消灯まで一緒に飲んだ。
親しみやすい感じの方で話が弾んだ。

<夕食>
西武秩父からのバスで一緒だった60代の女性と、三峯の登山届を出すところですれ違い、挨拶をした。
その方と夕食で隣の席になった。
今回私と全く同じルートのようだ。
鴨沢10時32分発のバスの次が14時3分なので、できれば10時32分に乗りたいという話などをした。
翌日は山頂でご来光を見るために5時過ぎには出るとのこと。
私は小屋で朝食を食べないと体調を維持できないので、食べてから出発することにしている。

<星と夜景>
雲取山荘からは東京の夜景が見える。
ご主人が写真を見せてくださったが、相当いいカメラとかなりの望遠レンズ、三脚で撮ったのだろう。
何と観覧車まではっきりと写っている。
ISO感度6400で頑張ってみたが、私のカメラと標準レンズ、三脚なしではどうにもならない。
星も美しかった。
天の川がきれいに見えた。
人工衛星が見えたという人もいたが、私には分からなかった。
夜中にトイレに行くと、星座ががらりと変わっていた。
流れ星が空に鮮やかな線を描いて一瞬で消えた。

<防寒>
出発前、寒さを感じた。
地上が寒いのなら上は大変だ。
今日行くところは標高2000m、地上よりも気温が12度低い。
上はブレスサーモを半袖と長袖の2枚、下は真冬用のCW−Xロングタイツを下着にした。
その上にランニング用の長袖シャツ保温タイプと山用ズボン。
山ではとにかく綿は駄目。
山用ズボンは基本的にポリエステル系で作られているので、汗をかいてもすぐに乾く。
山小屋ではトイレが外にあるので、その上にフリース、さらにダウン、雨具を着て行った。
地上に下りるとさすがに着すぎで暑い。

続く。