2010年4月北京1


HISの29800円のツアー。
とにかく安い。
往復航空運賃より安いぐらいである。
その安さの理由については追々説明する。
3泊4日だが、初日と最終日は移動のみで、観光できるのは2日目と3日目だけだ。

初日
16時15分成田空港のHISカウンター集合。
飛行機は往復ともJAL。
成田18時15分発、北京21時15分着。
ただし時差が1時間あるため実質所要時間は4時間、帰りは偏西風の影響で3時間半。
バスでホテルに移動。
後は寝るだけである。

ホテルは広い部屋で快適。
12階で眺めもよかった。
ただし日本と同じようにはいかない。
浴槽の排水が悪く、シャワーを浴びていると徐々に同時に風呂に入っているような状態になる。
カーテンは内側にしているのだが、なぜかシャワーを浴びるとバスマットがびしょ濡れになる。
シャワーの切り替えボタンが半分壊れていて、かなりの力で引っ張ってもきちんと上に上がらず、シャワーと同時にお湯も出ている。
掃除も細かいところはやっていない。
ただし、色々と書いたが、この値段で文句を言う気はない。
細かいところを気にしなければ、大したことではない。

2日目
7時半出発で朝食は6時45分。
慌しい。
朝食から出発まで1時間は欲しい。
しかも6時45分には朝食の準備が完全にはできておらず、穀物が焼きそばしかない。
遅れてチャーハンが来た。
朝から中華、昼も中華、夜も中華である。
バイキング方式で好きなものを好きなだけ食べられるし、味も悪くない。

バスで頤和園に移動。
西太后が過ごした場所である。
下の写真、鳳凰は西太后、龍は皇帝を表している。
龍は本来玉を持っているはずだが、実質的権限は西太后にあるためこの龍には玉がない。
表立って文句を言えない皇帝が、密かに抗議したのだそうだ。





湖の北には頤和園のシンボル仏香閣。
今回はツアーではここには行けなかったが、できれば登ってみたかった。





長廊入口。
ここから仏香閣に向かって長い廊下が続いている。






長廊には様々な物語の絵が描かれている。






独特な形の枝を持つ木。






バスで明十三陵に移動。
最も巨大な長陵を見学する。
長陵の主殿、禝恩殿(しょくおんでん)。
幅70m、奥行き30mと非常に巨大な木造建築だ。






禝恩殿内部に展示されていた王冠。






明の第3代成祖永楽帝像。






禝恩殿の奥の塔。
この先に永楽帝の陵墓がある。



確かここで昼食だったような。
巨大な建物の2階で食事し、1階でショッピング。
迷子になりそうな広さだ。

万里の長城の中でも最も有名な八達嶺長城に移動。
非常に人が多いが、これでもまだ少ない方だという。
階段は急で不揃い、苦労して登っている人が多い。
階段でない急傾斜もあり、一度転ぶと止まらない。
ここは標高1000mぐらいあり、ガイドによると以前走って登って意識を失い、転倒してかなり下まで落ちた人がいたそうだ。
それと、雷に打たれた人もいたとのこと。












総延長5万km。
気が遠くなる長さだ。










北京は今、去年は320万台だったのが今年は400万台という急速なペースで車が増えている。
ここまで車が増えるという想定をしていなかったために、渋滞がひどい。
何曜日にはナンバーの末尾が△番の車は進入禁止などの措置を取っている。
ガイドによると、以前はもっとゆっくり出発していたが、渋滞のため最近は出発時間を早めているとのこと。
帰りはしばらく寝ていたが、ひどい渋滞だった。

国家スタジアム(鳥の巣)。
故宮を南北に貫く線を北に伸ばした延長線上に位置している。
ここは見ただけ。




その後ショッピングに連行される。
安いツアーの客はショッピングに行く義務がある。
ここでショッピングについてまとめて書いてしまおう。

絹布団
確かにいいのだろうし値段も安いが、布団は必要ない。
掃除機で吸って小さくして持ち帰る。
丁度欲しかった人にはお得だ。

ラテックスマットレス
8000円と値段が安く、寝てみたが確かに気持ちいい。
うちにある低反発マットレスも素晴らしいが、値段が4万円で重い。
こちらの方が軽くて吸水性もよさそうだ。
しかしいいものを持っているので必要ない。
こちらも掃除機で吸って小さくする。

お茶
これはなかなかよかった。
ウーロン茶、ジャスミン茶、フルーツ茶など説明しながら全て飲ませてくれる。

それ以外は雑多なものを置いてある土産物屋だが、お土産を買うには便利だ。

車内販売
クッキーなど、確かに空港などよりも安いのだが、まとめて買えというのが問題だ。
巨大なクッキーの箱を6つも必要ない。

夕食は北京ダック。
確かに美味しい。



中国人は商売熱心で、非常にしつこい。
お店でも一度見せてもらうとしつこくついてくる。
ガイドも自分の成績に関係するから熱心に勧誘する。
雑技団は興味があったので行くことにした。
値段は4000円。
格安ツアーは、上記のような店からの手数料やオプショナルツアーを含めて成り立っている。

雑技団は素晴らしかった。
信じられないような技が次々と繰り出される。
満足の一夜であった。


<食事>
取り皿がないので味が混じる。
ツアーは他人の集まり。
それぞれじか箸で取らなければならず、嫌がる人も。

<立体交差>
北京は立体交差が発達していて信号が少ない。
しかし車が多すぎるので結局は大渋滞である。

<バス>
トロリーバスが走っているというのはすばらしい。
人口が多いためか、連結されたバスが多く走っている。
渋滞緩和のため中国政府はバスの料金を低く設定しているそうだ。
バスにはテレビがついているが、電波が悪くあまり写っていない。

<自転車>
車社会になってかつてのようには走っていないが、自転車道が整備されているのがすばらしい。

<電動バイク>
日本では電動自転車が流行っているが、中国では電動バイクだ。
スピードが遅いので分かる。
普通のバイクはあまり見かけず、ほとんど電動バイクといった印象。
これは電動バイクが自転車扱いで自転車道を走れるからだ。
以前新聞で読んだのだが、政府が電動バイクを自転車扱いしないという方針を打ち出したところ、大騒ぎになったそうだ。

<信号>
中国の信号は、赤でも右折できる。
歩行者用信号は青で歩行者が渡っているのに、車も右折している。
ちなみに車は日本と逆で右側通行。

<車>
中国の車は運転が荒い。
歩行者が歩いているのに、ぶつかるようにして走ってくる。
非常に危険だ。

<煙草>
室内に喫煙場所があり、煙くて仕方がない。
マナーも非常に悪い。
ホテルで煙草に火をつけてエレベーターに乗り込む男を見て唖然とした。

<凧>
鳥の巣周辺には凧がたくさん揚がっている。
たくさんの凧が連結されているものは、ほとんどは商売だ。
警察が来ると見事に消え去る。
警察がいなくなると、ほんの数分でまた揚がる。

<光る凧>
夜、バスから空を見上げると、あの光は一体何?
何と光る凧だった。
光るようにして夜凧を揚げるという発想には驚いた。

<飛行機>
初日は夜遅い出発、最終日はとてつもない早朝の出発。
ホテルを5時45分出発である。
ツアーが安い理由の一つだ。

<電気>
220Vでお湯がすぐに沸く。

<ツアー客>
深夜ガイドに明日の出発は何時という電話。
これは迷惑だ。

<映画>
行きはアバターを見た。
映像はすばらしく感動的だったが、物語は陳腐。
要するにインディアンの部族内にスパイで入りこんでいた連中が感情移入し、インディアンと一緒に西洋人と戦って大勢殺し、追い出すという話だ。
帰りはブラッド・ダイヤモンド。
ニュースなどで事実としては知っていたが、映画にされると衝撃的で目をそむけたくなる。
ひどい話だ。
人間の本質について考えさせられる名作だと思う。

<霞>
北京は霞んでいる。
これはスモッグと黄砂だろう。
埃っぽい感じがする。
1日目の夜雨が降ったため、2日目は空気が澄んでいた。

<一人っ子政策>
以下はガイド(男性、既婚、小さい子供がいる)の話。
この政策のおかげで女の子が生まれた家はどうせこの家はなくなると意欲をなくし、生まれる前に性別を判断し女の子なら中絶したりした。
そのために男の方が女より多い。
女性は奢られるのは当たり前だと思っている。
女性は男性がどれぐらい稼ぎ、いいマンションを持っているか厳しくチェックする。
中国の男性は大変だそうだ。